表面張力と逆向き針
いつもお世話になっております。あすみ技研、接触角計コラム担当のT.Sです。
新年1発目のテーマは「表面張力と逆向き針」です。
今回はいいタイトルがなかなか思い浮かばなくてちょっとわかりづらかったかなあ、と気になっていますが・・・もう思い浮かばないので今回はこれでいきます、はい。
表面張力測定は弊社装置の場合ですと通常ペンダントドロップ法にて測定を行います。それを今回は「逆向き針」と呼ばれる針を使った「ライジングドロップ法」という方法で測定したら値はどうなるのかを見てみようという中身になっております。測定するのは水と空気です。表面張力ならば水と空気が一番のメジャーどころなので違いがある場合ははっきりとわかるのでこれを選びました。ちなみに水の表面張力値はペンダントドロップ法測定にて公知である「72.8mN/m@20℃」に近い値が出ることは確認済みです。違い、あると思いますか?
コラムお読みいただいている方の中には「逆向き針?」、「ライジングドロップ?」となる方も
いらっしゃると思います。実際どんなものかは百聞は一見に如かずということで下に今回測定の
装置構成写真を載せますので、まずはそちらをご覧ください。それでは今回もよろしくお願いします。
通常針先は下向きですが、今回は「逆向き針」ですので針先は上向きです。それに伴い懸滴(ドロップ)も上向きに作成されるため、「ライジングドロップ」となります。見れば一目瞭然ですね。今回の「ライジングドロップ法」で水と空気の表面張力を測定する場合、ガラスセル内に精製水を満たし、逆向き針から空気を吐出することで測定が可能となります。装置は弊社の「B100」という装置を使用します。
測定条件
それでは実際に表面張力を測定していきます。条件は下記の通り。
<測定条件>
- 測定場所:あすみ技研LAB(一般環境) ← ラボ紹介コラムありますのでぜひ!!
- 測定環境:温度19.6℃ 湿度28%
- 針サイズ:25G
- 懸滴量:約7μL
- 吐出物質:空気
- ガラスセル内液:精製水(市販品)
- 測定回数:5回
- 測定時間:5秒
- 温度条件:常温
測定結果
結果を見ると水と空気の表面張力限定にはなりますが、ペンダントドロップ法で測定しても
ライジングドロップ法で測定しても表面張力値に変わりはないですね。「変わるわけないよ」と思っていた方も多いのではないかと思いますが、実際にやってみて確認されたことのある方はほとんどいないのではないでしょうか。
「これはこうだからこうなるはず・・・」と予想をしてもそうならないことも多分にあるのが、
表面張力、界面張力だと私個人としては思っております。ですのでまず間違いなくこうなるとわかっていることでも、確かめてみるという作業は都度必要になってくるのではないでしょうか。
今回のコラムがご覧の皆様のお役に少しでも立てば幸いです。
それでは今回はこのあたりで。今回も最後までお読みいただき有難うございました。
参考ページ:ペンダント・ドロップ法(懸滴法)の測定原理
(T.S)