接触角・表面張力とは

接触角とは

気体は分子がバラバラになった状態で空中を飛びまわっている状態です。

 

蒸発した水がその例です。

空気中の水分子が集まると水滴となって水になります。

また、温度が下がると水滴は氷となり固化します。

 

このように物質は気体、液体、固体の三つの状態をとります。 液体や固体は分子同士が互いに引き合っていますので、まとまった状態として観察されます。分子同士が互いに引き合っている力を分子間力といい、引き合っている状態を分子間で相互作用があるといいます。

 

水をコップなどの器に注ぐとき、上手に注ぐとコップの縁から盛り上がるようになりますが、それは水の「表面張力」によるものであることが知られています。ここで水の表面張力とは水分子同士が分子間力で引き合って分子間相互作用を行っている結果で、水の場合はこの値は72.8mN/m(20℃)です。

 

このように、様々な液体や固体はそれぞれ一定の温度で決まった表面張力を持っています。

 

個体と液体の相互作用を【図1】に示しました。

 

【図1】の(a)や(b)は、液体がぬれ拡がらずに一定の形状を示しています。

この形状は【図2】に示すように、真横から見ると固体と液体の表面張力により接触角θを持つ平衡状態になります。

 

 

ここでγLV は液体の表面張力、γSV は固体の表面張力、γSL は固体と液体の間の界面張力です。

 

ここの添字は、Lは液体を、Sは固体を、Vは気体(空気)を表しています。

したがってLVは液体と空気との間の界面張力(表面張力に同じ)、SVは固体と空気との間の界面張力(表面張力に同じ)を表している。図中の矢印が表面張力(界面張力)の大きさを示しています。

 

この平衡状態を式で表すと、

 

γSV=γLV COSθ+γSL

 

この式は「ヤングの式」と呼ばれています。

 

ここで液体と固体が接触しているわけですが、液体分子の相互作用力と固体の相互作用力は大きさも異なる場合もあり、その相互作用の発生原因が必ずしも全く同じでない場合もあり得ます。

 

プラスチックを例に挙げれば、その発生原因は分子間力が主体ですが、分子中の電子の動きから発生する誘起双極子同士の相互作用、永久双極子同士の相互作用、電子の軌道間の偏りから発生する水素結合力などがあります。

 

物質の分子間相互作用力を測定することは現代の物理学においても極めて難しいことですが、接触角は直接測ることができ、液体の表面張力は比較的簡単な装置で測ることができるので、接触角を測定することは固体と液体間の相互作用力を知る有力な方法です。

 

ただし、固体と液体間の界面張力(γSL)を測定することは極めて難しいことです。 

 

しかしながら、これらの間の関係を正確に予測することができる理論も研究されており、その理論または理論式により液体と固体間の相互作用力を知ることができます。