column:針の径の選定について

針拡大写真

よくいただく質問として、「針の径はどれを選らべばいいのですか?」というお問い合わせがあります。当社でも内径1.25mmから0.15mmまでの5種類のサイズの針をご用意させていただいています。この針の種類は、「このあたりの内径の針を用意しておけば、殆どの液体に対応できるだろう」という経験値にもとづくもので、お客様によって装置ご導入後全く使わない針の種類もあるかと思います。

標準品に同梱される針の種類

ゲージ数 外形(mm) 内径(mm)
16G 1.65 1.25
18G 1.25 0.90
20G 0.89 0.65
25G 0.51 0.33
30G 0.30 0.15

 (※機種により組み合わせは異なります)

静的接触角を測定する場合、懸滴の自重の影響を考慮しできる限り細い針が望ましいということになりますが、あまりに細くすると、

  • 液の粘度が高く、細い針だと吸引・吐出ができない。

などといった実作業上の問題があります。

 

また、動的接触角測定の場合は、針が細いと

  • 滑落させるためにある程度の液量を付着させたいのに、小さい懸滴で針先より離れてしまう。

といったような問題があります。

また一方で針径が太いと針先と液体の着液面積が大きくなるため、固体試料側が撥水性の場合、少量の懸滴量だと針先から離れないといった事があります。

(動画参照:針18G)


結論としては、「固体試料に確実に着液できる針を選定すること」ということになります。

もちろん、だめだったら針を変えればいいだけですので、さほど問題になることはありませんが、滑落角測定などで付着力が強いワークのため、付着液量を増やしたい場合などが発生すると最初から懸滴量を変更してやり直しといったこともあります。

 

当社では、特に問題なければ、まずは25Gで始めることを推奨させていただいています。