表面張力の測定
ペンダント・ドロップ法の測定の仕方
いつもコラムをお読みいただき、ありがとうございます。今回のテーマは「ペンダント・ドロップ法による表面張力のフロー」です。簡単に言うと「測る時に行う作業手順」です。「表面張力を測りたいけど、難しそうだし・・どうしようかな・・・」と悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。取扱説明書を見ていただければ記載があるのですが、「う~ん、イラストや写真が少なく分かりにくい」というご意見や、「サクッと知りたいんだよねっ」という方向けに、写真を中心に解説させていただきます。
実はペンダント・ドロップ法の表面張力測定って非常に簡単なのです。
取扱説明書を読むと、
「ペンダント・ドロップ法(Pendant drop method、懸滴法)は、垂直に設置した細管(注射針)先から液体を垂らし、落下しない程度の最大の懸滴(ドロップ)の形状より液体の表面張力を算出する方法です。細管先にできた懸滴は、液体量、密度差、表面・界面張力に依存するため、懸滴の形状解析により表面張力を算出することが可能です・・・・以下、長文」。
確実に眠くなりますね。今回は眠る間も与えないほど、シンプルに説明させていただきます。
以下の通り、3ステップで完了です。
測定のフロー
測定のフローを簡単にまとめてみました。
1、密度の入力
ソフトを立ち上げて、ライブビューモニタ(測定画面)内の設定シートを開きます。 測定タブにある〔基本設定〕の密度差(g/cm³)にサンプル液体の密度(g/cm³)を入力します。
![密度入力画面](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=692x10000:format=png/path/sd1c39188ed7e9c03/image/i01e8fc8e1eed1f8c/version/1573791180/%E5%AF%86%E5%BA%A6%E5%85%A5%E5%8A%9B%E7%94%BB%E9%9D%A2.png)
2、懸滴の作成
「懸滴を作成してください」とライブビューモニタに表示されますので、マニュアルディスペンサのマイク ロメータヘッド(写真.2赤枠)を回して懸滴を作成します。
![マニュアルディスペンサー画像](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sd1c39188ed7e9c03/image/i06682d570a404622/version/1573791300/%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%BC%E7%94%BB%E5%83%8F.png)
※ 懸滴の量は、測定画面におさまる範囲でなるべく大きくしてください。
3、測定開始
懸滴作成後、ライブビューモニタ内をダブルクリックして測定を開始します。
![ペンダントドロップ法キャプチャー画像](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=428x10000:format=jpg/path/sd1c39188ed7e9c03/image/i11c5c87f5688794b/version/1573791444/%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%89%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%97%E6%B3%95%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%97%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E7%94%BB%E5%83%8F.jpg)
測定が完了すると自動で表とグラフに数値が反映されます。
![表面張力データ画像](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=692x10000:format=jpg/path/sd1c39188ed7e9c03/image/ia40be049293f00db/version/1573791546/%E8%A1%A8%E9%9D%A2%E5%BC%B5%E5%8A%9B%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E7%94%BB%E5%83%8F.jpg)
手順は以上です。え?これだけっと思われるかもしれませんが、もうこれだけです。非常にシンプルです。他の手法よりも手軽ではないのでしょうか。必要とするサンプル液体の量も少なくて済みますので、希少なサンプル液体でも測定が可能です。
(Y.S)