インターバルパターン 第2回

いつもお世話になっております。あすみ技研、接触角計コラム担当のTSです。今回は以前にも書いたインターバルパターンについて・・・書き直します!!

何でかと言いますと、理由は単純明快。やっぱりわかりづらいからです。前回のは無しで、今回のを読んでもらったらインターバルパターンはばっちりです。今回は例を載せますので変更される際のご参考にしていただきたく。それでは今回もよろしくお願いします。

フレームレート撮影

ではおさらいから始めていきます。まずはインターバルパターンとはなんぞやというあたりからご説明させていただきます。

「インターバルパターン」とは当社の造語でして測定時の画像を取込む間隔と測定回数、測定時間を設定する部分となります。当社接触角計は最大10種類のパターン(条件)を連続で実行しますので、経過時間に伴う測定間隔を変更できます。 

 

基本的にはデフォルトのままで問題なく測定できますのでご安心を。

 

インターバルパターンの変更はデフォルトの設定では上手く測定できない、または画像データの取り込みの間隔が多すぎるから少なくしたいというような時に変更します。画像多いとデータ重くなりますしね。

 

それではぼちぼちメイン部分へ。上図の番号の項目が何を意味するかをまずは説明します。

  1. フレームレート:1秒間に何枚(何フレーム、あるいは何コマ)の写真が撮影できるのかというカメラの性能を示しています。当社接触角計でしたらフレームレートは60fpsとなりますので、1秒間で60枚(60フレーム、60コマ)の写真が撮影できるカメラを搭載しているということになります。このフレームレートの値は固定値ですので変更はできません。
  2. Iv(frame):1秒間に60枚の撮影が可能なカメラを使って何枚毎に撮影する(画像を取込む)のかを設定する項目になります。「画像取り込み間隔」の設定と言えますね。上図の4行目で言うと、30枚毎に1枚撮影するということになります。この項目には1以上の任意の数値入力が可能です。         
  3. Iv(ms):測定間隔時間の項目となります。「②Iv(frame)」を設定すると自動計算にて数値が反映されますので、測定者で設定・変更する必要はありません。単位は「ms(ミリセカンド)」となります。上図の4行目で言うと、30枚毎に1枚撮影するので撮影間隔は「30(画像取り込み間隔)÷60(フレームレート)=0.5(S)=500(ms)」ということになります。
  4. 回数:文字通り、撮影回数の設定項目となります。②、③で決定した画像取り込み間隔と 測定間隔時間で何回測定するかを任意の数値を入力して決めることができます。※④、⑤の数値はリンクしていますのでどちらか一方を入力するともう片方は自動的に変更されます。
  5. 時間(s):これも文字通りで撮影時間の設定項目となります。②、③で決定した画像取り込み間隔と測定間隔時間で何秒間測定するかを任意の数値を入力して決めることができます。 ※④、⑤の数値ははリンクしていますのでどちらか一方を入力するともう片方は自動的に変更されます。
  6. 時間(hms):測定時の累積経過時間の項目です。測定者で設定・変更する項目ではなく、設定・変更した結果として測定所要時間が表示されます。        

上図の4行目で言うと、条件1~4までの条件で測定すると完了までの所要時間は20(s)かかるという意味になります。

・・・ちょっとブレイクです( ´Д`)=3 フゥ

前回よりも文字は多くなりましたが、読んでいただければわかりやすくなっているのではと思います。さて、こっからはラストスパート。 

実例を挙げていきたいと思います。

例:接触角測定(時間変化)で5分間測定したいが、画像取り込み間隔が細かすぎてデータが  多すぎる。画像取込み間隔を1秒で測定時間を5分にするには具体的にはどうしたらいい?

インターバルパターン説明図

回答:やり方は2通りあります。まずは結果の画像をご覧ください。

インターバルパターン図3
インターバルパターン4

まずは「デフォルト」の条件をご覧いただけますでしょうか。条件5の条件がたまたま測定間隔1000(ms)で変更の条件と合致しています。あとはデフォルトの測定時間40(s)を300(s)に変更して、条件1~4の測定時間を0(s)とすれば設定変更完了で「設定変更後パターン①」となります。

 

測定時間を0(s)とすれば、その条件は当然ですが適用されなくなります。

 

 

 

「設定変更後パターン②」については条件1に直接入力しての条件変更になります。

 

まずはIv(frame)」の変更です。画像取込み間隔は1秒なので「Iv(ms)」が「1000(ms)」となるようなIv(frame)」を入力する必要があります。この場合のおおよその入力値は画像取込み間隔Iv(ms)をカメラの最小画像取込み間隔17(ms)で割ると求められます。

 

つまりこの場合ですと・・・「1000(ms)÷17(ms)=58.8・・・」となり、実際の入力値は「60」となります。

 

まー実際はテキトーに入力しても探せますけども(;^ω^)

 

あとは測定時間が5分なので「時間(s)」に300(s)と入力すれば条件変更完了です。 

言われるたら簡単ですよね。ここまで理解することのほうが大変なくらいです(・.・;)

 

いかがでしたでしょうか?

 

一回ではなかなかちゃーんとわからない部分もあるとは思うので、「あれ?」と思った時にはこのコラムを思い出していただければ幸いです。

 

長くなりましたが、今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

(T.S)