マイクロシリンジについて

御客様から「ワークがすごく小さい(または測定対象部分がすごく狭い)のだけれど測定できますか?」といったお問合せを頂くことがあります。

 

 

当社ラインナップの針で一番細いサイズは30Gで、この針で対応できないワークについては今までお断りをしてきました。

ワークがすごく小さい場合、30Gの針で作成する懸滴では残念なことに着液した際にワークから液がはみ出してしまうのです。

 

 

どうにかしてもっと小さいワークに対応できないものか・・・・・・・

思案しているときに33Gの極細針とマイクロシリンジというものを発見。もしかしてこの組合せならば・・・・・

イケるかも、と考え試しましたので、その時の様子を今回コラムに載せようと思います。

 

今まで使用していた25G針とシリンジ、今回入手した33G針とマイクロシリンジを比べてみましたが、数字で比較するまでもなく、見た目で違いが歴然でした。

25Gと33Gの針比較画像

細い!!!

さらにアップ!!!

マイクロシリンジ拡大画像

と、しげしげ眺めたところで本題の測定へ。

今回は下記条件で測定を行ってみました。

 

  • プローブ液:精製水  
  • 固体試料:極細パイプの外面(外径0.3mm)
  • 懸滴量:0.01μ以下(装置の表示桁数以下の懸滴量のため)
マイクロシリンジによる接触角測定画像

 

 測定してみた感想です。私の腕の問題もあるでしょうが・・・かなりの熟練度を要する測定作業と思います。

 

液の吐出吸引はシリンジ内径がとても細いのでなかなか上手くできませんし、ワークが極小だと

針先とワークの位置合わせも一苦労。なかなかどうして・・・・・・手強いです。

針が細いのもあって少し角度がついてしまってますね・・・。

 

 

またマイクロシリンジを使うと懸滴量がわからないという点も御客様によってはマイナスかもしれません。これからの課題としてマイクロシリンジの扱いに慣れていくことですね、間違いなく。

 

 

今回の経験を活かし極小ワークにも対応できるよう努めていきますので、小さいワークの測定をお考えの御客様はまずは一度御連絡ください。